「まどかさ、別に理想が高いわけでもないのにね」可愛いお弁当を膝に乗せて、お昼休み、秋加が言った。
ここは、ちょっとした広場みたいになっていて、風も吹いていて、木々もあって、出会いのシチュエーションとしては、絶好の場。
この近くの会社の社員でこの時間帯は、いつも賑わっている。
「なんでだろうね…」と、私は他人事のように答えて、目は、常に誰かを探している。その視線をおって追い付いた秋加は、
「また、叶わぬ恋しようとしてる?あの今、ジュース飲んでる人じゃない?
まどか、こんなに沢山人がいるんだから、どこの社員か調べるだけでも大変だよ」
「わかってるって。でもさ、ドラマチックな出会いとかじゃなくてもいいから、恋人できないかなぁ」私は、食べてるサンドイッチを置いて、ジュースを飲んだ
また、共通点はジュース飲んでるってだけか。

見渡せば、共通の人だらけだった。