いちばん最新の恋は、
駅のホームに立って次の電車を待っていた青年。
もうこうなると、
電車に忘れ物をしたときに親切だった駅員さんを好きになっていた時のほうの恋のほうが、いとおしく、叶いそうだったとさえ思えてくる。
この青年なんて、歳も、性格も、どこに住んでいるのかも、彼女がいるのかも、わからないことだらけ。
わかっていることは、もう逢えないということ。
たったひとつの、たったひとつの共通点は、
同じホームにいる。

―同じ7番ホームに―