今の俺は、美桜の甘い声ひとつでこんなにも揺さぶられるから。



あんまり煽らないで欲しい――。



その後は、小さい手を握って……お風呂まで案内した。



「シャワー、浴びてきて」

着替えは、コレ着て。

俺がいつも家で着ているTシャツを置いてあげた。



小さい美桜が着たらきっと、ワンピースみたくなるはずだよな。




美桜は何か言いたげな表情をして俺を見上げたけど、

何も言われなくて。



いつしかその小さい体は、ドアの向こう側へと姿を消していった。