無意識のうちに マフラーに埋まったソレを探り当てると、 その柔らかい唇を塞いでいた。 「……んっ…」 危険な媚薬を隠し込んだ、 その甘い声は…… 朝が永遠に来ない事を 思わせるこの街の 灰色の夜空に 吸い込まれていった――。