俺を見上げる彼女の背はすごく小さい。 元々、俺の背はすごく高い訳でもなければ、小さくもない。 ただ立っているだけなのに、すごく見下ろす形になってしまう。 制服は、確かに高校の制服を着ているけど サラサラと彼女の後ろ側でなびく長い髪が、 なぜだか幼さを主張しているようにも見えた。 長い夜は、まだ始まったばかり。 「……やっ!離して……っ」 俺の胸の中で小さな悲鳴を弾かせる小柄な女の子。