「なんなんだよ、その余裕っぷりは。……いつでも涼しい顔しやがって。一発殴ってやろうか?」
「…元からこういう顔だけど?」
って、殴らせてたまるかよ。
そんな俺に、そういうトコが無償に腹立つんだよ!
と、さらに怒り出す志月に、
「でも、高校を調べてくれたことは感謝してるよ」
口元に微かな笑みを“貼り付け”ながら言ってみると
「……何赤くなってんだよ」
「うるせぇ」
礼を言われる事に慣れていない志月の顔が、
少し赤みを帯びていた。
コイツ……
いつか絶対ぇ、女に騙される。
今になって発覚した志月の性格に妙に納得してしまった。