今度ははっきり聞こえた。 “キスマーク” そうはっきり耳に届いた。 「おい、行くぞ」 「は?もう、いいのかよ」 ポケットに手を突っ込んだままの志月は、不思議そうな表情だ。 「――ああ」 出会う前に知ってしまった、 キミの 秘密 ―――