「………」

「……」


おい、なんか喋れよ。


なぜか本棚の物陰に隠れる俺ら。



コイツ……、

俺の声をスルーしやがった。




そして未だ、俺の前に立ちふさぐようにして本棚の向こう側をじっと見ている志月。




「これは予想以上に――」

なんなんだよ、


ほんのわずかな確率だって分かってんだよ。



―――最初から、な。