オヤジの事だから、俺が口出すことじゃないけど 『籍は入れない』 その言葉が、 どうしようもない……まだガキな俺を落ち着かせてくれた。 「――…はぁ」 氷が溶けて、薄くなったフレンチアイスティーを一口含むと。 無味な味が口に広がる。 口では表現しきれない、 感情を表しているような――。 「また、いつか会える……か」 ベッドに仰向けになり、ハンカチをかざす。