ギラギラと眩しい光を放つ街。 ――ネオンの街。 女の甲高い声 酔ったオヤジの鼻歌 ゴミを漁るカラス。 そんなモノたちが埋め尽くす街。 いつもの帰り道を、俺は歩いていた。 汚い路地を見たくはなくて、ふと空を見上げる。 夜空に溶けてしまいそうな、 儚い光など ――ここには、ない。