「で、お前はどうなんだよ」

「今日……、」

と、言いかけた所で口を閉ざす。

――そう、今日は……



「もったいぶんなよな!」

「ぶってねぇよ。今日、分かる」


志月に肩を小突かれながら、教室へと急いだ。

廊下を歩いていた生徒たちが、ワラワラと教室に集まってくる。


そして、担任が入ってくると。



教壇の上で、出席簿をトントンと音を鳴らすと俺が予想していた言葉を喋り出した。



「――ええ、今日はこのクラスに新しい…」

言い終わる前に、クラスの男子や女子が騒ぎ出した。


早々と男が転校してくると予想した女子たちは、マンガにあるような出会いを期待し


男子たちは、どんな女が来るのかと妄想を繰り広げている。



「入って来なさい」


「うぉぉおおお!!」