帰ろう、“今”俺たちが帰る場所はここじゃない。 そう言おうとした。 だって――… “何か” が壊れるって確信してたから。 狂いだした歯車は もう誰にも止められないって分かってしまったから。 人間が持つ “人を愛する心”は、誰も抑えることなんて出来ない。 そのカタチが 純粋すぎれば純粋すぎる程に。 ――…バァンッ! その細長い手のどこに、そんな力があるんだと。 こんな時に、そんなこと考えて。