ベッドに移動した俺らは、
重なった唇がまるで何かの合図のように
真っ白なシーツの上
体温が急上昇し始めたふたつのカラダをベッドに沈めた。
「……んっ、」
美桜の唇を、
何度もついばむように重ねながら
――シュルッ
首に巻かれた真っ白なマフラーを解いていく。
月明かりが入り込んで来て
美桜と俺の腕の間に、マフラーの長い影が作り出される。
影だけ見たら、
なんだかイケナイことをしているような……
変な罪悪感を感じつつも、
「ん……、ふ…っ」
ついばむだけだったキスを、
深くしていった。
マフラーを解き終わると、ふわりと漂うサクラの香り。
頭がクラクラしてきて……
まさに劇的な媚薬。