胸に埋まった小さな頭が、わずかに動く。 「……すべて…?」 「そう、全部」 ――もう、後戻りは出来ないくらいに大きく膨らんだこの感情。 好きな女の子を守りたいっていうのは…… 当たり前の感情だろ――? 「クリスマスプレゼント」 赤と緑のリボンでラッピングされた袋を美桜に渡す。 ぎこちない手付きでそれを受け取ると 「ありがとう……」 ――あ、笑った。 笑って、くれた……。