“彼女がいない”

この条件+俺が美桜とふたりで
クリスマスを過ごすことが……


“最高に”
気に入らないんだろう。




志月にも早く、彼女を――
なんて……絶対願ってやんねぇ。



でも出来なきゃ出来ないで、来年も家のバーが危機に晒される。


マジで店が潰れる。



暴れ始めた志月を、俺とオヤジでなだめて……

そりゃあもう、大変だった。




来年は……
カクテルの試飲は、俺がやる。


志月には、――絶対させねぇ。



そんなことを堅く誓いつつ……
長過ぎる夜は、更けていった。