――1年ぶりに、蘇る悪夢。



バーのテーブルに並べられたカクテルを、片っ端から飲み下されていく。



確か去年は、“彼女がいない”

それについて泣きながら飲んでた気がする。

来年こそは、“彼女”と、って。




それに比べて今年は――…



「なんでお前だけ……ッ」

「もう、やめろよ」

「……離せッ」


腕を掴もうとすると、勢いよく振り払われてしまう。


ったく、世話が焼けるヤツ……
お前は子供か。



コイツ……

年々酒グセが悪くなるんじゃねぇだろうな。