一目をはばからずに、美桜の体を持ち上げようと 脇に手を滑り込まそうとした。 「……っ、」 大きな目をさらに大きく見開きながら、 慌てて壁側へ移動する美桜。 小さなネコは、動きもすばしっこいようだ。 「みんな見てる……美桜のこと」 美桜のすぐ横にある壁に片手を付いて真っ赤な顔に 急 接 近 ―――― 「み、見てないもんっ……」 ふーん。 そんなコト、言うんだ。 強がっちゃって。