智「…子供だから?」

「そうだよ?だって、子供だからいっぱい笑えるし、自由になれる。
子供だから、わかんないことがいっぱいあって、すごく楽しい。

別に、大人はつまんないんじゃなくて、子供は子供、大人は大人の良さがあるでしょ?

でも、大人になったら笑えなくなるかもしれない。
涙を流すことが許されないかもしれない。

なら、子供のうちに後悔しないように、生きてくのが得じゃないかなぁ?」

連はぽつりぽつりと小さな声で述べた。

「…私も、よくわかんないけど、決して大人がだめなんじゃなくて、未来は今の私達には見えないし、感じ取ることも難しい。

何か、失ってから気付いたんじゃ遅すぎるし、未来を怖がってたら前に進めないから…、」

和「自分なりに後悔しないように、大人になれ。ってこと?」

「うん!」

連はパアッと顔を明るくさせ、元気よく頷いた。

翔「未来、ね。」

翔は小さな声で呟いた。



大人と子供。
どっちが楽かと言えば、子供かもしれない。
でも、本当にどっちが辛いかなんてわからないのに、決め付けるのはよくない。
なら、これから私達がお互いに知っていこうか。



続く。