森の中。
小さな吐息が聞こえる。

「すーっ…すーっ…。」

女の子が一人、木に身体を預けて寝ているのだ。

ガサガサッ

「ん…?」

ガサガサッ、ガサガサッ

「誰かいる…。」

連はポーチから、カプセルを取り出す。

「いでよ、雅音。」

ポンッとカプセルから、10cm位の少年。

「連〜!寂しかったよ〜!やっと出してくれた!」

「Earth。」

ポンッと170cm後半位の男の人。
茶色いくるくるした髪の毛に、なんともモデルスタイルな身体。

「雅音、何かいる。」

「え?」

ガサガサッ

「…連は俺が守るからね。大丈夫。」

「うん!」

ガサガサッ!!

林の中から、五匹程きつねが出て来た。

「きっ、狐!?」

「かわいい〜!」

「ちょっ、野生の狐は危ないってば!」

「そうなの…?」

「そうなの。雅音くんの言う事聞いて!」

「はぁい。」

「とりあえず、森から出よっか!飛鳥出して!」

「いでよ、飛鳥。」

カプセルから鷹の様な大きな鳥が出て来る。

「何〜?」

「飛鳥!飛んで!」

「げっ!雅音じゃん!」

「げっ!って言うなよ〜!良いから、乗せて!」

「はいはい。連、早く乗って。」

「うん!」

バサッ!!!

翼を広げ、大空へと飛び立つ。

「久しぶりに飛鳥の背中乗ったよ、俺!」

「そーかな?」

「そうだよ!前は和架だったし、その前は翔だったじゃん!」

「雅音のカプセル、下の方にあるんだもん!」

この少年の名前は雅音。
明るく、元気で動物好き。
だが、雅音が出ると良いことないので、飛鳥と和架と潤瀬は嫌がる。