ふわりふわりと空を飛ぶ、鷹。

その背中の上で、すやすや眠る少女。


「連、起きて。」

「すーっ…。」

「れーんっ!」

「んやぁ…。」

「起きろ、ばか!!!」

「ばかじゃない!」

「起きてんじゃん。」

「起こすなぁ…。」

ぽわーん、としてる寝起きの女の子。連。

「今日は全員出すんでしょ?大きなとこだし。」

「海まで越えて、新しい街に行くんだよ?皆出さなきゃ、可哀相。」

「まぁ、言えてますね。」

「でしょ?」

「連、雲を抜けるよ。街はもうすぐだ。」

「よぉーっし!今日も頑張っちゃうよー!!」

「こら、暴れるな!」