「父様…。」

父「陽斗様のは、断っておいて正解だったな。」

母「そうね、陽斗様もびっくりしていらっしゃったけど。」

母様はくすくす笑う。

父「ああ、そうだな。
連、お前は間違っていないよ。」

「…へ?」

父「愛する人達と旅を続けておいで。
お前は立派な天使だ。
自由に空を飛んでいけ。」

母「愛する気持ちを忘れず、皆様を笑顔にするのですよ、連。」

「っはい!」

翔「自由になって、よろしいのですか…?」

父「なんだ、翔。うちの連じゃ不満なのか?」

翔「とっ、とんでもございません!!
俺も、連のこと愛してますから!!」

母「では、なぜ?」

翔「いや、あの、天使になるための試験のようなものではないのか、と…。」

父「これは、自分探しの旅、ではないのか?」

母「連がしたいことを見付けた、これはこの旅の成功なのですよ。」

翔「…なるほど。」

雅「えぇ?よくわかんないよ?俺。」

翔「だから、これは連のしたいことを見付けるためのものなんだ。

最初っから、試験なんてものはないんだよ。」

雅「…えぇ!?」