死にたい…いじめの毎日




「理沙って前の学校でいじめられてたらしいよ」


わざと私に聞こえるような声で……



「何で美優が知ってんの?」



「うちのいとこが前、理沙が通ってた学校と同じらしんだ〜。
それでいとこが理沙の噂を流し始めてみんなにいじめられてたみたいな〜?」



それって…


麗奈のこと…?







麗奈…


大橋麗奈……



美優…



美優の名字って確か…


大橋……








気づかなかった…





これから


またいじめがひどくなる。



もう人なんか信じない。


信じられない。




もう嫌だ……



学校なんて…



生きることなんて…








――翌朝



私は頭が痛いと嘘をついて学校を休んだ。








その次の日も……



3日連続で休んだ。




コンコン


「理沙〜ちょっと話があるんだけど、来てくれる?」



「わかった〜」








リビングへ行くと


お父さんとお母さんがソファーに座っていた。



「理沙…ここに座って」



私は言われた通り座った。









「理沙…」


何?


お父さん…



「実はなぁ、ここに引っ越してきた理由はなぁ…」


「うん…何?」


お母さんは黙ったままお父さんの話を聞いている。








今度はお母さんがしゃべる



「理沙は全然元気なくていつも寂しい顔してた。それで…理沙の部屋を掃除する時に見つけたの…」


え…?


何を?



「ノートの最後のページに"調子乗んな"とか書かれてあったの」


知らなかった…。








「それで気づいたの。理沙の元気がなかった理由…」



お母さんはそのページを私が気づかないうちに破ってくれてたって言った。



私は思わず、お母さんの胸で泣いた…。



そんな私の目を見ながらお父さんは言った。


「それで、もう理沙に辛い思いをさせたくなくて引っ越したんだ…」



私の為に……