走って玄関へ向かった。




壱は下を向いていた。

手に小さな小包を持っている。



「壱・・。」


壱はすぐに顔をあげた。



いつもの笑顔とは違った。



哀しそうに


やるせなさそうに



ただ微笑んでいた。