私達は、確かな約束はしなかった。


あの時、私は私を守る為に。悠斗君と連絡を取る事を拒んだから。


「電話も、メールもしなくていいの。逆に、逢いたくてたまらなくなるから。
でも、それでももし…変わらずに私を想ってくれるなら…」


弱い私が、顔を出さないように。彼に頼らないように。


「それでも、まだ気持ちが変わらなかったら…その時は」


やっぱり涙が零れそうになりながら、繋いだ言葉。



「私を迎えに来て…」




悠斗君は黙ってそれを受け入れてくれた。