離れたら駄目だって思ってた。


会えない時間と距離に、気持ちも離れてしまうと決め付けた。


だから…あの時別れる道を選んだ。



でも俺の気持ちは…馬鹿みたいにあの頃と変わらなくて。


亜矢も同じだって思っていい…?


固まったままの亜矢の背中にためらいながら声をかけた。


「…亜矢、俺はあの頃みたいに子供じゃない。
俺は、離れてももう気持ちは変わらないから…。

離れたって、俺は距離に負けたりしない」


優太は俺を睨み付けて、亜矢の手を引いて立たせた。


亜矢は何も言わなくて…俺は亜矢が何を考えてるのか分からなかった。