毎週水曜日は、彼女はたいていそこにいた。


シフトがたまたま入っているのか知る術がないのだが。


亜矢が襲われてから初めての水曜日、俺は少し緊張しながら向かいの喫茶店に入る。


「これで最後」そう言い聞かせて。


何より元気になったか、心配だった。雅也からはそんなに詳しい情報は入ってこない。


雅也は亜矢と違う高校なんだし、仕方ない事だった。


窓からコンビニを見て彼女の姿を探す。


「…いない?」




彼女の姿は、なかった。