バイトなんて…した事なかったろ?


いつの間に、そんな営業スマイル身につけたんだよ。


ちゃんと進んでるんだな、笑えてるじゃん。


こんな事してる暇あるんなら、今付き合ってる奴とか…いねぇのかな…。


俺はコーヒーを飲みながら、彼女をしばらく見ていた。


そして、見覚えのある男がコンビニに入り、彼女と一緒に出て来たのを見て、苦笑いを浮かべた。


「…お迎えつきかよ。相変わらずシスコンだな。優太」


少し大人びたかつての親友を、俺は姿が見えなくなるまで見送った。