「馬鹿!今からでも遅くないよ。そんなの断んなさい!」


「…七海、うるさいよ」


お昼休み、お弁当を囲みながら七海に怒られる私。


「亜矢にはそんな出会いは似合わないよ。まだ好きだった男を引きずってるくせに」


七海だけは、悠斗君の事を今でも口に出す。


「…引きずってなんかない」


小さな声で言い返してみるものの説得力はないようで、七海はため息をついた。


「…無理したって、駄目なんじゃない?
ちゃんとケジメついてないから忘れられないんだよ」


「……」


「現実を受け入れる勇気が足りないの!いつまであの時の事後悔してるつもり!?」