隼人君はちょっと困ったような顔をする。


「…なんでそんな、泣きそうな顔してるの?
俺、やっぱりちょっと言い過ぎた?ごめん」


隼人君はため息まじりに呟く。


「ホント、亜矢ねーちゃんって放っておけないタイプだよな…。俺、今ならアイツの気持ち、ちょっと分かるよ…」


「え?何の話?」

「いや、こっちの話」


隼人君がそう言う顔は、中学生の時とはだいぶ違って、少し大人びた顔に見えた。


「…遅くなるね。早く帰ろうか…」


私達はそのまま、家路を急いだ。

隼人君はしっかりと家まで送ってくれた。