微妙な沈黙に耐えられずに、後ろから声をかける。


「ねぇ、雅也君は元気にしてる?」


話し掛けられてホッとしたかのように、隼人君は私を振り返った。


「雅也?アイツとは最近会ってないけど…先月に会った時は元気だったよ。相変わらず、塾通いで遊ぶ暇ねぇってぼやいてたなー」


雅也君が受験したのは、この辺ではレベルの高い進学校。


大学も国公立を目指してる雅也君は、今から頑張って勉強してるらしくて…あまり、優太や隼人君と会えなくなった。


そう、月日が経つってこういう事。


ずっと、前のままではいられないんだ。