「んっ……」


「先輩!しっかりしてください!」


目を覚ました時、あたしはユーヤに膝枕されていた。

胡坐(あぐら)をかいている脚と脚の間にスッポリと頭を埋めあたしは気持ちよく眠りに就いていたようだ。

「あ、ごめん……!」


寝顔を見られたことが急に恥ずかしくなり柄にもなく頬を赤らめ慌てて体を起こすと、ユーヤがそれを制止した。


「もう少しだけ、休んでいてください。目が覚めてすぐに起き上がるのは体に良くないですよ」


「……ありがと」


今だけはユーヤの好意に甘えよう。


確かにまだ頭がズキズキと痛み胃を押し上げられるような気持ち悪さが続いている。


あたしは素直にユーヤの言葉に従った。