なっつ…
嘘でも嬉しいよ、私
やばい、泣きそう
「なによ!あんた達だってかっこよくもないくせに!」

今、何て言った?
私の頭の中で何かがプチーンと音を立てて切れた
「ふざけないで!なっつも光も、あんたが今まで出会った誰よりもかっこいいんだから!2人を悪く言うなら私が許さない!」
しーんと静まりかえるロビー

…しまったーっ!
よりによってなっつの前で…!
ど、どど、どうしよう!

「とにかくお前いい加減にしろよ」
そう言うと、なっつは私の手を握ってホテルを後にした

ていうか、手!
恋人繋ぎなんだけど!
生まれてこのかた、まだ誰とも繋いだことないんだけど!
繋いだ手に汗をかきそうなくらいの緊張
うるさいくらい高鳴る鼓動
心臓破裂しそう…

「びびった~“ふざけないで!許さない!”だって。鈴香って結構言うのな」
「そ、それは…カチンと、きっちゃったから…」
なっつの前で醜態をさらしてしまった…
恥ずかしい、情けない!
もうまともになっつの目見て話せないよ~