『…暗っ…!!』


バイトが終わったのは6時過ぎ。


秋の終わりごろなんだから6時なんてもう外は少し暗いわけで…。


恥ずかしながら暗いのが怖いあたしは店を出た途端、動けなくなった。


…帰れない。


駅前だから周りを見渡すと明るい。


でも駅から離れると、ものっすごく暗くなるわけで。


どうしよう…。


『…莉夜』


誰よりも先に莉夜に助けを呼ぼうとした自分に、自分でびっくりした。


…べ、別に、変な意味なんかない。


ただー…莉夜だったら絶対来てくれるって思っただけ…。