「あ、ここだよ。ここ押せば電気つくから」


そう言って着いた場所は薄暗い倉庫みたいな部屋。


パチッと由宇がつけてくれた電気の明るさのおかげで、はっきり何が置いてあるか分かった。


『ありがとう。由宇のおかげで助かった』

「どういたしまして」


にっと笑いながら言うあたしに、由宇も微笑む。


「由宇ー!!ちょっとこっち手伝って」

「あ、今行くー。じゃあまたね美玲」

『うん』


遠くにいる女の子に返事をしながら、あたしに手を振って去っていく由宇にあたしも手を振り返す。