『…莉夜?』

「……」


寝てる、んだよね。


そう思いながら至近距離にいる莉夜を見る。




少し長くなった髪



瞼を伏せていても分かる大人っぽくなった顔



寝顔は前と変わらなく無邪気で、可愛くて…幼い、顔



『成長したなぁ…』


ポツリと、寂しくあたしの声だけが部屋に響いた。


なぜか悲しくなった気持ちを、紛らわせようとあたしは莉夜の髪を撫でた。


…なんで悲しくなってるんだろうー…


なんでか


莉夜が成長して、遠い存在に思えた。


それを、イヤだと思ったあたしがいたー…