「美玲ちゃん、早くー」

『ちょっと待って』


玄関で靴を履いているあたしに、莉夜が急かすように言う。


今日の服は最近買ったばっかりの女の子っぽいワンピース。


靴は夏だけど、頑張ってブーツを履くことにした。


莉夜の服は…莉夜らしい感じの服。ま、何を着ても似合うんだろうけどね、莉夜なら。


「美玲ちゃん、可愛いねその服っ♪」

『ありがとー』


にこっと可愛く笑って言う莉夜に、莉夜も似合うよ。と言おうと思ったけどやめた。


だって、なんかハズいし。