「あーあ…全然食べてなかったのにー」
ぷくっと頬を膨らませ、少し涙目の顔で床に落ちたご飯を見つめる麻衣って女の子。
他の女の子達はもう食べ終わってたみたいで、女の子に飴を渡してあげていた。
…いやいや、あれだけじゃあお腹いっぱいならないだろ。
そう思いながら、ふと、手に持っていた食べかけじゃないほうのおにぎりを見つめる。
しょうがない。
「真白君?」
スッと椅子から立ち上がった俺に不思議そうに首を傾げる星夜。
「はい、あげるよ。おにぎり」
「えっ?…いいんですか!?」
女の子の目の前まで行き、おにぎりを差し出した。
「うん」
にっと笑えば、女の子は可愛い顔をキラキラにさせて受け取った。
この俺の優しい行為が自分を悩ませる原因になるなんてー…