「うっそ、なに…これ、ドッキリ…?」


苦笑いしながら辺りを見回す愛に首を振る紅。


「違います。本当に、好きなんです。愛先輩が」





気づいたときには、好きだった。



小さくて、可愛い先輩。



誰にでも優しくて、



明るい人気者の先輩を。





「振られるの分かってますけど、返事ください」

「…紅く、ん」


にぃっといつもの笑顔を向ける紅に、愛はポロポロと涙を流した。


「好きだ、よ…!!」

「へっ…?」

「あたしだって、紅君が好きなのー…!!」


うそ、だろ?