「ふぅん、じゃあ本人に聞こっか。……愛、隠れてないでちょっと来て。莉夜も」

「……なっ…」

「「バレちゃった♪」」


柱の向こうから顔を覗かせてた2人は、にこにこ笑いながら歩いて来た。


「……莉夜、今の聞いてたのか?」

「んーん、何も聞こえなかったけど?」

「そっ、か…」


ほっと胸をなで下ろした紅は、ふと、美玲を見た。


「…じゃあ俺は用事あるんで「無理。愛、紅君が言いたいことあるみたい」


悪魔…。


逃げようとしたのを断念して顔を引きつらせる紅。


「じゃあ行こう、莉夜。あたし達邪魔だと思うから」

「え、えっ?あたしは!?」


莉夜を連れて歩き出した美玲は、こっちを振り返って優しく微笑んだ。


「頑張って、紅君」

「……っ、」