『なんもないし』


そもそも一人暮らしの女の子の部屋に野球のバットみたいな武器あるわけないじゃん。


『…てか急いだほうがいいよねこの状況』


いつ変態おやじが起きるか分かんないしね。


『包丁でいっか。あったま良いわ、あたし』


キッチンから、キラーンと鋭い包丁を取り出し妖しく微笑む顔は、誰にも見せれない。


…あれ、万が一あたしが包丁で変態おやじを刺したら、あたしが悪くなっちゃうの?


殺しちゃったら、ブタ箱入り?