「…僕ね、美玲ちゃんに1つ言いたいことがある」
『……何?』
にっと笑う莉夜に不思議そうに首を傾げれば、「あのね?」と真剣な顔になった。
「あのね、僕…
美玲ちゃんが好きだよ。ずっとずっと大好きだよ?今も、これからも…」
…なに、言ってるの?
「美玲ちゃんが僕を好きだと思ってないのは知ってる。…もし好きだと思ってくれてても…それは男として僕を好きなわけじゃないのも知ってる…」
『莉夜…「僕が言いたかったのはそれだけ!!…じゃあね美玲ちゃん!!」
『………っ』
あたしに背を向けて歩き出した莉夜の服を掴もうとして…やめた…
パタン…とドアが閉まる。
『莉夜…、莉夜っ……』
ツーッと頬に涙が流れる。
『涙、止まんないよ……っ…、馬鹿…』
本当に。本当に、馬鹿だあたしは。
知らないうちに莉夜を傷つけてた…。
知らないうちに莉夜に惹かれてた…。
知らないうちに…莉夜を好きになってた…。
『馬鹿莉夜…1人、寂しいじゃんか……』
今更気づいたって遅いのかな…。
……あたしの気持ち。