『ちょっと莉夜、勝手に…』

「あ、美玲ちゃんおかえりー。バイトお疲れさま」


リビングに入ると、お菓子を食べながらテレビを見ていた莉夜と目が合った。


『……ん?』


莉夜から視線を右にずらすと、ソファーに座っている男の子とも目がばっちり合った。


あたしと目が合った瞬間、びくっと肩を揺らし顔を青くさせ、莉夜の後ろに逃げる男の子。


『ちょっと…莉夜なにその子…。勝手に拾ってきちゃダメでしょ』


もう莉夜に隠れて見えない男の子は、目がぱっちりしてて色白で。女の子みたいに可愛い顔をしていた。


…子犬みたい。