もう季節は春。


そして明日からは春休み。


もう少しで莉夜と出会って1年なんて、あっという間でびっくりした。


『ただいまー…?』


バイトから帰ってきて玄関に入ると見慣れない男もののスニーカーが一足、莉夜の靴の隣に置いてある。


誰。


真白にしては綺麗に履いて使ってある靴だし、違う。


紅君にしては少し小さい気もするし…。


誰、誰よこの靴。


莉夜は紅君以外を連れて来たこともないし、勝手に友達を入れるやつじゃない。


玄関でそんなことを考えてると、ふとリビングから楽しそうな笑い声がした。