最初は気持ちよさそうに目を細めたり、閉じたりしてた莉夜が、あたしの顔をじっと真剣な目で見て来た。
……?
不思議に思ったあたしは手を止めて首を傾げる。
『わっ…』
そのとき、莉夜の頭を撫でてた手を掴まれて、ギュッと引き寄せるように抱きしめられた。
必然的にぽふっと莉夜の腕にすっぽり入るあたし。
…大きくなった。やっぱり、細いけど前より大きくなった。
「美玲ちゃん、僕ね?ずーっと美玲ちゃんと一緒にいたい」
耳元で呟かれた落ち着く、綺麗な莉夜の声。
少しくすぐったい…。
「…美玲ちゃんは、僕とずーっと一緒にいたい?」
『……』
あたしは返事も抵抗もしないで莉夜の首元に顔を埋めたまま。
「美玲ちゃん、僕といたい?」
『……。…いたい……か、も』
「…ふはっ、嬉しい。僕もずっと一緒にいたい…」
「かも」とつけた素直じゃないあたしに微笑んだ莉夜は、掴んでた手首を離してキツく、ギュッと抱きしめてきた。
"あたしもずっと一緒にいたい"
その気持ちを込めて、あたしも莉夜を強く抱き締め返した。