『あたし書いてあげよっか?』
「ほんとっ!?なに書いてくれるの?名前?」
『えっとねー』
あたしがケチャップを持って書こうとしてるのを、キラキラした嬉しそうな顔で見てくる。
なににしょっかな。
名前じゃつまらないと思いながら莉夜を見ると、嬉しそうにオムライスを見てる。
そんなにあたしがオムライスに書くことが嬉しいのかな。
ボーっと莉夜を見てると、それに気づいて莉夜がふにゃっと笑った。
「…わんこ?」
『うん、わんこ』
あたしがケチャップで書いたのは"わんこ"。
さっきの笑顔がわんこっぽかったから。