「ねぇ・・・さっちゃん?クラス中にシカトされてるって本当なの?」


「あ、うん・・・
まぁいつか飽きるでしょ」

「やっぱさっちゃん強ーい!なんかすきぃ〜♪
でも・・・酷いよね」


「あいつら人間のクズだよ」

ずっと忘れていた、後頭部の痛みが蘇ってきた。



「ねぇ?隣りの組だけどお昼ご飯とか一緒にできるよね?
明日から名雪と一緒にお弁当食べよ?」


「あ!いいね〜♪」


「じゃあ、明日からね♪」

「うん、わかった♪」


「やったぁ!
明日から楽しい学校生活〜♪」


カワイイな。名雪は・・・


あたしも少し、このつまんない学校生活から開放されるかな・・・






それから夕方になり、あたしはバイトへ行くからと名雪をバス停まで見送り別れた。



現実に、今まで付き合ってきた人達は、いい部分だけしか見せないで取り繕って。




沢山のプリクラの中にも、付き合いが続いてる人なんかは一人もいない。




ラクガキの『我等友情永遠不滅』なんてのは、書いてる傍から絶対ありえないよねって言いたくなる。




名雪とはお互いに、先にいい部分から入ってないことで、何もかもさらけ出せそうな気がした。