――ジリリリリリリッ!

「はい、はい、はい、はいっ!
起きますって!
起きりゃぁいいんでしょ!
起きりゃあっ!」

乱暴に目覚ましの音を止める。



朝の機嫌の悪さはマックス。


眠い目を擦りながら、とりあえず一階の洗面所に顔を洗いに行った。



「うわっ!なんだこの酷い顔!」


泣きすぎて目が腫れぼったい。




昨日のことは忘れよ。


どうせ口だけなんだし・・・・・・・




朝食も手っ取り早く済ませて、いつものバスに飛び乗った。




あぁ〜、毎朝辛いなぁ。

立ったまま眠れるかも・・・




ふくらはぎに痛みを感じつつ半眼つぶった状態で学校までフラフラと歩いた。




下駄箱までたどり着き、やっと気付いた。


「あーっ、うわぐつ・・・
どうしよう・・・あっそうだ!」



ラッキーなことに体育館シューズというものがあった。



これこれ。

いっときこれでいいっしょ。




――ガラガラガラ・・・・・・

B組の教室に入ると、なんだかザワザワしていた。



「ん〜・・・・・・?」

なんだろうと思いながら、自分の席に座った。


「キャー!もうっ何ぃこれ!
スカートがまっピンク!

やっ背中も!」



     あ



  すっかり忘れてた!




   『仕返しのこと』



「誰よも〜!」

「マジムカつく!」



・・・・・・えー?

あたしって気付かない自体おかしくない?


   おバカさん?



いっとき高槻達の慌てる姿を楽しんで、にやける顔を隠す為に机に伏せて寝たふりをした。


小さな反逆。


うん。
そう名付けよう。