那抖はバスの後ろをずっと着いて走ってくれた。




バスを降りてからは、バイクを押しながらコンビニの前まで送ってくれた。




「ありがと!」


「じゃあな。
 帰り迎えに来るからな♪」


那抖に笑顔が戻った。


今までとは違う笑顔だ。


ほんとによかった・・・・・・




あたしは、安心してバイトに入った。




「さっちゃん?まだあの子
 と付き合ってたんだ!」

「あ、そうですよ。
 山あり谷ありですけどねぇ」


「久しぶりに顔見たわね」

「あたしも久しぶりに会いました
 からねー。はは・・・」


先輩に最近あったことを話した。



もちろん今日あったことも・・・



「仕返しとか、大丈夫?」

「うん、確かにそれが怖いんです
 けどね」


「気をつけなよ?帰り道とか」


「帰りは迎え来てくれるから大丈
 夫です」


「おじさんはしつこいからね。
 あっ!しつこいと言えば。
 あのオタクは・・・?」


「あぁ、全然連絡ないですよ。
 オタクは打たれ弱いのかな?」


「外見変えたってね。
 中身が大事よねぇ」




じゃあ性格がよくて、外見が悪い人はどうなのか、と先輩に聞きたかったけどやめた。




きっと先輩は『両方いい人』って言うに決まってる。