「さっちゃん。名雪のこと嫌いに
 なったんじゃなかったの?」



「嫌いになんかならないよ」



「だったらなんで?」



「なんでって!」



「那抖君は元気なの?」



「は?」



「あれからよくなったのかな?」



「何言ってんの?」



「あれから病院行ってないし、
 さっちゃんは口きかないし、
 何にもわかんなかったもん」



「ちょっと待ってよ!」



あたしは悪い方向に色々考えた。



「ねー、とぼけてんの?」



「何を?」




「名雪は・・・那抖と・・・
 付き合ってるんでしょ?」




「え・・・?
 何言ってんのさっちゃん。
 私が付き合ってるのは
      松本君だよ?」



「え?どういうこと?」



「あれから松本君が謝って
 来てね。お弁当攻撃して、
 めでたくカップルになったの。
 何度もさっちゃんに
 知らせようとしたんだけど、
 さっちゃん、新しい友達と
 仲良さそうにしてたし・・・
   まったく無視だし・・・」



「ちょっ、ちょっと待って!」



あたしは頭を抱えて、もう一度よく考えて聞いた。