「じゃーなっ!」




駅で一度集まり、みんなそれぞれ自分ちへ帰って行った。




雅人は、あたしの家の前でバイクを停めた。




「到着〜♪」




「ありがとー。
 今日も楽しかったー♪」




「あぁ、面白かったな♪」



「じゃあ、帰り気をつけてね♪」



「あぁ・・・紗茅」



「ん・・・?」



「えっとー、俺も・・・」



「・・・?ん・・・?」



「俺も紗茅が・・・
 ・・・大好きだからな」




雅人は照れ臭そうに、ヘルメットをかぶりながらそう言った。




「えっ!聞こえてたのー?」



「じゃーなっ!」



あたしが何も言う間もなく、雅人はバイクをUターンさせ、急いで帰って行った。




あたしは、見えなくなるまで手を振り見送った。




「もうっ、
 雅人の照れ屋さ〜ん♪」



あたしは一人にやけながら、玄関へ入って行った。